こんにちは、女爵芋です。
今回は、立川市にある「南極・北極科学館」に行ってきたときのレポートをお届けします。
前々から気になっていた施設だったのですが、実際に行ってみると、想像以上に本格的で、展示のひとつひとつが丁寧に作り込まれていて驚きました。
「無料とは思えないクオリティ」と言っても過言ではありません。
◆アクセスと外観からワクワクが始まる
南極・北極科学館は、JR立川駅から歩いて15分ほど。
比較的静かなエリアで、ふと視界に現れる近未来的な白い建物が印象的です。

この施設は「国立極地研究所」が運営しており、南極や北極で行われている観測活動や、地球環境の変化を学べる科学館になっています。
入館料はなんと無料。気軽に立ち寄れるのに、内容は本格派です。
◆実際に使われた雪上車に圧倒!
館内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、実際に南極観測隊が使用していた巨大な雪上車。
思っていた以上に大きく、車体には氷や雪に耐えた跡がそのまま残っています。
「これが実際に南極を走っていたんだ」と思うと、ただの展示物ではなく“歴史そのもの”のように感じました。

説明パネルには、昭和基地までのルートや、氷上での移動距離などが細かく紹介されています。
走行距離は1万キロを超えることもあるそうで、過酷な環境の中で動き続ける車のたくましさに感動しました。
◆数万年前の空気を閉じ込めた“氷”に触れる
次に向かったのは、来館者に人気の「南極の氷に触れられる」コーナー。
ショーケースの中には、透明感のある氷の塊が展示されており、なんと直接手で触れることができます。
手を当てた瞬間、じんわりと伝わる冷たさ。
表面をよく見ると、細かな気泡がたくさん閉じ込められています。
説明によると、この中には“数万年前の空気”が含まれているそうです。
つまり、太古の地球の息吹をそのまま閉じ込めているということ。
思わず「これはすごい……」と声に出してしまいました。
◆観測隊の暮らしがリアルにわかる展示エリア
館内の奥には、南極観測隊員たちの生活を再現したコーナーもありました。
寝袋、食料、調理器具など、すべて実際に使用されていたものだそうです。
限られた物資の中で、できるだけ快適に暮らすための工夫がたくさん紹介されています。
その中でも印象的だったのが、「ジム」があること。
南極のような過酷な環境では、外に出て体を動かすことが難しいため、基地の中にトレーニングルームが設けられているそうです。
ジムがあることで、限られた空間でも運動不足を防げるだけでなく、精神的なリフレッシュにもなりますね。
南極の生活というと厳しいイメージでしたが、実際には人間らしく快適に過ごすための工夫がたくさん詰まっていて驚きました。
◆ガイドツアーに参加してみた
この日はちょうど定時のガイドツアーが行われていたので、参加してみました。
展示の概要を丁寧に説明してくれながら、南極の気候変化や観測の歴史、実際の研究成果などをわかりやすく解説してくれます。
そして驚いたのが、なんとガイドを務めていたのが“所長さん”だったということ。
名札を見て一瞬「えっ」となりましたが、話し方がとても柔らかく、専門的な内容もわかりやすい言葉で説明してくださるのが印象的でした。
南極での滞在中に起こったエピソードや、観測隊員の裏話なども聞けて、まるで“現地に行った気分”に。
貴重な時間でした。


◆印象的だった展示たち
そのほか、氷床コアのサンプル展示や、ペンギン・アザラシの生態を学べる映像コーナーもあります。
特に氷床コアには、気候変動の痕跡がはっきりと見て取れるそうで、地球の長い歴史を感じることができます。
◆子どもから大人まで楽しめる知的スポット
南極・北極科学館は、難しそうなイメージとは裏腹に、とても親しみやすい展示構成になっています。
子どもが触って楽しめる体験展示も多く、週末には家族連れの姿もたくさん見られました。
スタッフの方々もフレンドリーで、質問すると丁寧に説明してくださいます。

◆まとめ:無料でここまで学べるのは本当にすごい
「南極・北極科学館」は、立川にありながら“地球の果て”を感じられる不思議な場所でした。
特に、実物展示や氷体験は、写真では伝わらない“本物の迫力”があります。
しかも、無料でこれだけの展示・解説が受けられるのは驚きです。
科学好きな方はもちろん、旅行の合間に立ち寄るだけでも十分楽しめます。
立川に行く機会があれば、ぜひ一度訪れてみてください。
また次回のブログでお会いしましょう!