こんにちは、女爵芋です。
今回は大阪・関西万博の中でも話題の大型パビリオン、「未来の都市」パビリオンの体験レポートをお届けします。
私たちは前回ご紹介した昼食を終えたあと、満腹のままこのパビリオンへと向かいました。
ここは万博の中でも最大級の規模を誇る注目のエリア。
場所は大屋根リングの外側、西ゲート側にあります。


入場直後:AIの案内人が登場!
会場に入るとまず、AIの案内人によるイントロダクションが始まります。
これから体験する内容をわかりやすく解説してくれるのですが、映像と音声が融合した演出で一気に未来の世界観へと引き込まれます。
この導入部分が非常にスムーズで、初めて訪れる人でも流れを理解しながら楽しむことができます。
「未来の都市」パビリオンとは
このパビリオンは、様々な企業や団体が協力して創り上げた“未来の都市像”を体験できる場になっています。
展示内容は医療・モビリティ・農業・エネルギー・建設など多岐にわたり、
まさに「未来社会の縮図」を覗き見るような感覚です。
映像展示では「未来の治療」や「移動の進化」をテーマにした内容が印象的でした。

特に、自宅で体調が悪くなったときにAIを介してすぐ医師と繋がり、遠隔診察を受けられる未来像は非常にリアルで、
“数年後には本当に実現しそう”と感じさせるクオリティでした。
体験型エリア「未来シアター」へ
そしていよいよ「未来シアター」へ。こちらはスマートフォンを使った選択型の体験型アトラクションで、
大人も子どもも一緒に楽しめる仕組みになっています。

物語の主人公は2035年から来た少年。
少年が暮らす未来社会は住みにくくなっており、「どうしたらもっと良い世界にできるのか?」と、2025年の私たちに問いかけてきます。
参加者は手持ちのスマートフォンを使い、3択形式の質問にリアルタイムで投票します。
最も得票数の多い選択肢が物語の展開に反映され、最終的に少年の未来がどう変化するかが決まるという内容です。


自分の選択が結果に反映される一体感、会場全体が一つの意志として動く臨場感 、そして未来への責任や希望を考えさせる構成。
どの角度から見ても完成度の高いシアターでした。
なお、スマホを持っていない人や充電が切れている人のために、貸出端末の用意もあり、誰でも安心して参加できます。
音響や照明の演出も映画館のようで、没入感が抜群でした。
シアターを出たあとは…展示エリアがさらに広がる!
未来シアターを出た後も、見どころはまだまだ続きます。
ここから先は、各企業・団体のブースがずらりと並ぶ展示ゾーンです。
スタッフが常駐しており、それぞれの最先端技術を丁寧に説明してくれるので、どのブースも非常に見応えがあります。
私たちはここで1時間以上滞在しました。
どの展示も本当に興味深く、「社会科見学」に来たような気持ちにさせてくれます。
主な展示企業と見どころ
● クボタ(Kubota)
テーマは「食と農業の未来」。
データに基づく精密な農作業から、いまだ多く残る手作業の自動化、さらに土木・建設作業まで完全無人で行う農業ロボットが紹介されていました。
AIやGPS制御により、農業の現場がここまで進化しているのかと驚かされます。


● CPコンクリートコンソーシアム
ここでは、「建物が建ったあともCO₂を吸収し続ける次世代のコンクリート」が紹介されていました。
環境負荷を減らすだけでなく、建築そのものが地球を守る存在になるという発想に感動しました。
● 川崎重工業株式会社
展示されていたのは「客室ごと移動する未来のモビリティ」。

乗り換えなしで行き先を自由に変えられる、まるでSF映画のような新交通システムの模型が展示されており、近未来都市の移動がどう変わるのかを想像するだけでワクワクしました。
四足歩行のライオン型ロボットのような乗り物も展示されていました。

● 株式会社 商船三井
水素を創るハイブリッドプラント船「ウィンドハンター」を中心に、
再生可能エネルギーを海上で創出する壮大な構想が紹介されていました。
水素社会の実現に向けた動きがリアルに感じられます。
● 株式会社 神戸製鋼所、株式会社 小松製作所、青木あすなろ建設株式会社
合同で展示されていたのは「未来の水中工事」。
水中施工ロボットの大型模型やショートムービーで構成されており、
実際に水中で動く姿が再現されていて迫力満点でした。
こうした分野の技術は普段触れることが少ないため、非常に貴重な体験です。

● IHI(環境・エネルギー)
環境やエネルギー分野の未来像をテーマに、
再生可能エネルギーや二酸化炭素削減への取り組みが具体的に紹介されていました。
クリーンエネルギー社会の実現が現実のものとして感じられる展示内容です。
● 体験型ブース、その他展示
全面LED球体モニター、「ボールコースター」と呼ばれる映像演出など、視覚的に楽しめる体験型展示も多数。
技術展示というより“未来の遊園地”のようなワクワク感もあります。

まとめ
未来の都市パビリオンは、映像・体験・展示のバランスが非常に良く、
「見て・聞いて・触って・考える」ことができる構成になっています。
説明を聞きながら実物を見られるので、技術の“リアルさ”を強く感じます。
特に印象に残ったのは、どの企業も社会課題に真剣に取り組みながら技術を未来に活かそうとしている姿勢でした。
ただの展示会ではなく、私たち一人ひとりが未来のあり方を考えるきっかけを与えてくれる場です。
大人でも子どもでも楽しめますが、じっくり見たい方は最低でも1時間半〜2時間は確保しておくのが理想。
それほど内容が濃く、見ごたえがあります。
まさに“満足度の高いパビリオン”のひとつです。
それではまた、女爵芋の万博レポでお会いしましょう。