こんにちは♪女爵芋です。
先日、東京国立近代美術館を訪れた際に、館内にあるフレンチレストラン
「L’ART ET MIKUNI(ラー・エ・ミクニ)」でランチをいただきました。

今回は、そのコース料理を一皿ずつ丁寧にご紹介します!

Menu di Mikuni(9000円/人)

【Antipasto】
・パテドカンパーニュ グリーンマスタードソース

最初に登場したのは、肉の旨味がぎゅっと詰まったパテドカンパーニュ。
滑らかな口当たりと程よいスパイス感があり、添えられたグリーンマスタードソースが
爽やかな酸味で全体を引き締めています。
一口ごとに香りが広がり、最初の皿からすでに“ミクニらしい洗練”を感じました。
【Zuppa】
・キノコのヴルーテ スルメイカとキノコのソテー

私と夫、共に一番印象に残った一皿です。
「スルメイカ」と書いてあったので、少し弾力のある食感を想像していたのですが──
実際は驚くほど柔らかく、旨味が濃厚!
キノコの香りが立つヴルーテ(とろりとしたスープ)の中で、
イカのコクと香ばしさが見事に調和しています。
スープの中に潜む小さなソテーのキノコも絶妙な歯ごたえで、
森と海の恵みがひとつに溶け合うような、深みのある味わいでした。
夫も「これ、メインでもいいくらい美味しい」と絶賛。
二人の心に残る、特別なスープでした。
【Pasta】
・帆立とアサリのジュノベーゼソース

鮮やかな緑が目にも美しい一皿。
帆立とアサリの旨味がぎゅっと詰まったソースに、
バジルの香りがふわっと広がります。
魚介の塩味とハーブの爽やかさが合わさり、
軽やかで春のような味わい。
パスタの茹で加減もちょうどよく、
一口ごとに海風を感じるような心地よさがありました。
【Pesce】
・金目鯛のポワレ 白菜のエチュベ添え 柚子胡椒ソース

美しい焼き色の金目鯛は、皮がパリッと香ばしく、
中はふっくら。ナイフを入れると、湯気とともに甘い香りが立ち上がります。
柚子胡椒ソースのほんのりとした辛みと香りがアクセントになり、
上品でありながら日本的な奥行きを感じる味わいでした。
白菜の優しい甘みが、全体をやわらかく包み込んでくれます。
【Carne】
・黒毛和牛肩ロースのグリル ミックスベリーの赤ワインソース

メインの肉料理は、じっくり焼き上げられた黒毛和牛。
中心はほんのりピンク色。
噛むほどにジューシーな肉汁が広がり、
ベリーの酸味を生かした赤ワインソースが
その濃厚さを上品にまとめてくれます。
少し硬さとパサつきが気になりましたが、重たすぎず、最後まで美しく完結するメインでした。
【Dolce】
・栗風味のヌガーグラッセと洋梨のコンポート キャラメルソース

デザートは秋を感じる一皿。
栗の香りがふわっと広がるヌガーグラッセに、
しっとりと煮込まれた洋梨のコンポート。
とろりとしたキャラメルソースが全体を包み、
濃厚なのに軽やかな後味です。
食後のコーヒーと小菓子まで、余韻を楽しみながらゆっくりと味わいました。
【ドリンク】
・シェフ自ら手掛けたスパークリング日本酒

この日、料理に合わせて選んだのは
シェフ・三國清三さん自らが監修したスパークリング日本酒。

細やかな泡が立ち上るグラスの中で、
やさしい甘みとすっきりとした酸味が共存しています。
洋食にも驚くほどよく合い、
「和」と「洋」の垣根を軽やかに超える一杯でした。

心まで満たされる、静かな贅沢
美味しい料理とともに、スタッフの方々の細やかな心配りも印象的でした。
パンやバターのおかわりもすぐに運んでくださり、
一皿一皿に寄り添うような丁寧なサービス。
美術館という“静けさの中の特別な場所”でいただくランチは、
まさに五感を満たす芸術体験そのものでした。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
